2023年になり、臨床試験の世界はかつてないほどに活況を呈してきています。将来を見据えると、どのトレンドやトピックが臨床試験の状況に最も大きな影響を与えるかは明らかです。その中でも、特に注目されているトピックをご紹介します。 

分散型臨床試験DCT 


分散型およびハイブリッド型臨床試験(DCT)は、まだ取り組みが遅れ気味とはいえ、臨床試験業界において話題を独占し続けています。PPDが実施した調査によると、回答者の約30%が試験の一部を分散型にすることを望んでおり、すでに分散型を採用している回答者は今後さらに拡張することを見込んでいます。 

DCTを後押しする大きな背景としては、被験者のリクルートメントの容易さと、臨床試験にもたらすセキュリティの保全性があげられます。その結果、より多様な参加者と、より費用対効果の高い臨床試験を実現することが可能になります。最終的には、より優れた治療がより低いコストで提供されることになるのです。 

CROやデータ管理者は、Viedocのような拡張性のあるePRO/eCOAソリューションを提供するソフトウェア企業と提携を望むようになります。世界はますますデジタル化しており、分散化とともに、治験参加者用のアプリケーションを用意することは、特別なことではなく標準的なことになります。 

Viedocの分散型およびハイブリッド型臨床試験ソリューションについては、こちらのページで詳しくご紹介しています。 

人工知能(AI)と機会学習(ML) 

あらゆる部門で人工知能(AI:artificial intelligence)と機械学習(ML:machine learning)がホットなトピックとなっています。2023年には、AIとMLが試験やライフサイエンスにどのような影響を与えるかについて、より多くの情報に触れる機会が増えると予想されます。可能性は無限大ですが、AIとMLが臨床試験に影響を与えることが期待されるものをいくつか紹介します。  

·       AIは、より患者に焦点を当てた試験デザインの最適化に役立ち、その結果、患者体験の質を向上させ、試験の継続率を高めることができます。 

·       予測分析により、脱落リスクに関連する指標をデータから探しだし、試験の継続率を高められます。指標に基づき臨床医が早めに介入することで、被験者の脱落を未然に防ぐことができます。  

·       データ入力は、1つのシステムに一度行うのみで、その後接続されているすべてのシステムに反映されます。これにより多くの冗長性が排除され、多くの時間を節約することができます。ここでもAIが大きく貢献しています。 

これらの期待される事例は、AIとMLが治療と医薬品を最も必要とする人々により早く届けられるという潜在的な可能性を示しています。COVID-19のパンデミックやワクチンの迅速な開発で見られたように、AIとMLが開発に重要な役割を果たしました。臨床研究におけるAIとMLの可能性については、Forbesによる詳細な記事をご覧ください。 

ウェアラブルデバイス 

デジタル化に伴い、スマートウォッチ、携帯電話、iPad、およびアプリケーションの利用率が高まっています。2023年には、他の特別に開発されたスマートデバイスとともに、ウェアラブルを活用した臨床試験、特にDCTが増加する傾向が継続すると考えられます。そのメリットは無限大です。研究者は、臨床試験中の患者をリアルタイムで、しかも現場から離れた場所でモニターすることができます。歩数や睡眠パターンなど、通常の施設への訪問診察では取得できないデータを得ることができます。データと多様性の増加により、ウェアラブルデバイスはより深い洞察を与えてくれる可能性を秘めています。また、前述したようにAIやMLと共に活用することで、ウェアラブルデバイスはより良いリクルートメント結果および試験継続性を高める可能性ももたらします。 

2022年のポストコビットの状況を踏まえ、2023年は臨床試験にとってさらにエキサイティングな年になるでしょう。新しい技術の採用、新しい試験の実施方法、そしてAIとMLを利用した新たな領域への応用など、2023年にどのようなソリューションが現れるか非常に楽しみです。 

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